社長の経営判断クリニック【第4.10回】AIを利益につなげる社長の考え方
AIを経営参謀にする ~社長の経営判断クリニック~第4部 AIで利益を生み出す
第4.10回 AIを利益につなげる社長の考え方
AIで営業を変える。提案力を高める。顧客や競合を分析する。新しいサービスを考える。
利益やコストを見直す。経営計画や会議に生かす。
第4部ではさまざまなAI活用を見てきました。
しかし、これらを個別に行うだけでは十分ではありません。
最後に社長が考えるべきなのは、「それらをどう利益につなげるか」です。
【今日の経営判断】。
第4部では、AIを利益につなげるために、さまざまな角度から考えてきました。
営業では、AIと事前に顧客の課題を考える。
提案では、顧客が判断しやすい内容になっているかAIに確認させる。
顧客分析では、どの顧客に営業すべきかを考える。
競合分析では、自社がどこで戦うべきかを考える。
新サービスでは、自社の強みと顧客の困りごとを組み合わせる。
利益率では、利益を生む商品や顧客を見極める。
コストでは、何にお金を払い続けているのかを見えるようにする。
経営計画では、目標を数字と行動に落とす。
会議では、判断材料を事前に整理して意思決定を速くする。
一つひとつは違うAI活用です。
しかし、すべてに共通することがあります。
それは、
AIを使うこと自体が目的ではない
ということです。
社長が本当に考えるべきなのは、
「AIによって会社の何を変え、その結果としてどの数字を良くするのか」
です。
【AIならこう考える】
例えば社長が、
「利益をあと1,000万円増やしたい。」
と考えたとします。
いきなり、
「どんなAIを導入すればよいか。」
とは考えません。
まず、1,000万円の利益をどう生み出すかを分解します。
既存顧客への売上を増やす。
提案の成約率を上げる。
利益率の高い商品を増やす。
新しいサービスを作る。
不要な固定的支出を見直す。
いくつもの方法があります。
次に、
「そのために何を変える必要があるか。」
を考えます。
そして最後に、
「その中でAIを使えるところはどこか。」
を探します。
つまり順番は、
経営目標
↓
変えたい数字
↓
必要な行動
↓
改善する業務
↓
AI活用
です。
AIから経営を考えるのではなく、経営からAIを考える。
ここが重要です。
【フェリーズ・コンサルの視点】
私は、AIを利益につなげるためには、社長が三つの問いを持つことが重要だと考えています。
① 何を良くしたいのか
売上なのか。
粗利益なのか。
受注率なのか。
新規顧客数なのか。
固定的な支出なのか。
まず、経営課題を明確にします。
② 何が変われば、その数字は良くなるのか
例えば売上なら、
商談数を増やす。
受注率を上げる。
顧客単価を上げる。
既存顧客への販売を増やす。
などがあります。
ここまで考えると、AIを使う場所が具体的になります。
③ AIを使った結果、本当に数字は変わったのか
ここが最も重要です。
AIを導入した。
社員が使った。
便利になった。
そこで終わらせません。
その結果、経営数字はどう変わったのか。」まで確認します。
AI活用を経営成果につなげるには、この三つを繰り返す必要があります。
【今日からできること】
まず、社長自身が紙に一つだけ書いてみてください。
「今後6か月で改善したい経営数字は何か。」
一つで構いません。
例えば、
・粗利益を500万円増やす
・新規顧客を10社増やす
・受注率を20%から25%にする
・固定的な支出を年間100万円見直す
などです。
次に、その下に、
「その数字を変えるために、何を変える必要があるか。」
を書きます。
さらに、
「その中でAIを使えるところはどこか。」
を考えます。
例えば、
目標:受注率20%→25%
↓
顧客課題の把握を強化する
↓
商談前にAIで顧客課題の仮説を作る
↓
提案前にAIで提案内容を顧客視点から評価する
↓
3か月後に受注率を確認する
という流れです。
こうすると、
AI活用と経営数字が一本につながります。
【AIへの質問例】
「私は〇〇業を経営しています。
今後6か月で〇〇という経営指標を、現在の〇〇から〇〇まで改善したいと考えています。
この目標を達成するために、①変える必要がある行動、②改善すべき業務、
③AIを活用できる部分、④具体的なAI活用方法、⑤毎月確認する数字、
の順番で整理してください。」
【フェリーズ・コンサルからのアドバイス】
第4部では、AIを利益につなげるさまざまな方法を取り上げてきました。
しかし、全部を一度に始める必要はありません。
むしろ私は、一つの経営課題から始めることをお勧めします。
例えば、
「営業の受注率を上げたい。」
という課題があるなら、そこから始める。
AIを使ってみる。
行動を変える。
数字を確認する。
成果が出たら、次の業務へ広げる。
この繰り返しです。
大切なのは、
AI導入件数を増やすことではなく、経営成果を一つずつ増やすことです。
そして、AIを利益につなげる流れは、
経営課題を決める
↓
目標となる数字を決める
↓
仕事のやり方を変える
↓
必要なところにAIを使う
↓
社員の行動が変わる
↓
数字が変わったか確認する
↓
改善を続ける
です。
私は、このサイクルを回すことが、AIを経営に生かす基本だと考えています。
AIは魔法の道具ではありません。
AIを導入しただけで、売上や利益が増えるわけでもありません。
しかし、
社長が経営課題を明確にし、AIを使って仕事のやり方を変え、
その結果を数字で確認する。
この仕組みができれば、AIは単なる便利なツールから、
会社の利益を生み出す「経営参謀」へ変わっていきます。
【ご相談はこちら】
「AIに興味はあるが、自社の利益にどう結び付ければよいか分からない。」
「AIを使い始めたが、経営成果が出ているのか分からない。」
「自社の経営課題から、AIを使うべき業務を整理したい。」
そのようなお悩みがありましたら、お気軽にご相談ください。
フェリーズ・コンサルでは、
AIありきで考えるのではなく、まず社長が感じている経営課題を整理し、
「どんなことを改善したいのか」「そのためにAIをどこで使えそうか」を一緒に考えます。
「AIを導入すること」を目的にするのではなく、「AIを経営にどう役立てるか」を考える。
身近な業務からAIを試し、その効果を確認しながら、自社に合ったAI活用を
広げていくためのお手伝いをいたします。
お問合せはこちら
2026年09月18日 06:20