社長の経営判断クリニック 【第4.7回】AIでコストを見える化する
AIを経営参謀にする ~社長の経営判断クリニック~第4部 AIで利益を生み出す
第4.7回 AIでコストを見える化する
会社のコストで怖いのは、大きな支出だけではありません。
一つひとつは小さくても、「昔から払っている」「誰かが使っているはず」
という支出が積み重なっていることです。
AIを使って支出を棚卸しすると、
決算書の科目だけでは見えなかったコストが見えてきます。
【今日の経営判断】。
社長に一つ質問です。
「会社が毎月自動的に支払っているものを、すべて説明できますか。」
・システム利用料
・クラウドサービス
・携帯電話
・保守契約
・リース
・会費
・外部サービス
・業務委託
・広告
一つひとつは、それほど大きな金額ではないかもしれません。
しかし、
「以前から契約しているから。」
「担当者が必要だと言ったから。」
「月額数千円だから。」
という理由で、そのままになっているものはないでしょうか。
例えば月額1万円のサービスでも、年間では12万円です。
同じような支出が10件あれば、
年間120万円になります。
問題なのは、
「いくら使っているか」だけではなく、
「何に、なぜ使っているか分からなくなっていること」です。
AIは、こうした支出を整理するところから活用できます。
【AIならこう考える】
例えば、会社の支払データから、
・支払先
・支払金額
・支払月
・費用項目
・利用部署
などを一覧にします。
AIに、
「毎月または定期的に発生している支払いを抽出してください。」
と依頼します。
すると、
・毎月同額の支払い
・毎年更新されている契約
・少しずつ金額が増えている支払い
・似た名前のサービスへの複数の支払い
などを整理できます。
さらに、
「過去1年間で支払額が大きく増えているものを抽出してください。」
と依頼します。
例えば、
昨年50万円 → 今年80万円。
月3万円 → 月5万円。
利用人数10人 → 15人。
といった変化が見えてきます。
ここで重要なのは、
AIに「削減してください」と依頼する前に、
「何にいくら使っているのか」を見えるようにすることです。
【フェリーズ・コンサルの視点】
私はコストを見るとき、まず次の四つを探すとよいと考えています。
① 使われていないコスト
契約は続いているが、ほとんど利用されていない。
例えば、使っていないソフトウェアやサービスです。
② 重複しているコスト
部署ごとに似たサービスを別々に契約している。
同じような機能を持つシステムが複数ある。
一本化できる可能性があります。
③ 知らないうちに増えたコスト
利用人数が増えて料金が上がっている。
契約更新で値上げされている。
使用量に応じて料金が増えている。
一件ずつ見ていると気付きにくい支出です。
④ 昔のままになっているコスト
何年も契約内容を見直していない。
現在の会社規模や業務内容に合っていない。
「昔必要だったから」という理由だけで続いているものです。
この四つをAIで抽出するだけでも、
「何を削るか」ではなく、「何を確認すべきか」
が見えてきます。
【今日からできること】
まず、会社の銀行口座や会計データなどから、
毎月・毎年繰り返し支払っているものを一覧にしてみてください。
例えば、
支払先 月額・年額 契約目的 利用部署 利用状況 最終見直し
Aサービス 月3万円 情報共有 営業部 よく使う 1年前
Bサービス 月2万円 資料作成 全社 不明 3年前
Cサービス 年20万円 データ管理 管理部 ほぼ未使用 4年前
こうしてみると、
「Bサービスは誰が使っているのか。」
「Cサービスはまだ必要なのか。」
という疑問が出てきます。
次にAIに、
「利用状況を確認すべき契約を優先順位順に並べてください。」
と依頼します。
いきなり解約する必要はありません。
まず、
「確認するべき支出を見つける」
ことから始めます。
【AIへの質問例】
「私は〇〇業を経営しています。
以下は当社の過去12か月の主な支払一覧です。支払先、金額、支払月、
費用項目があります。
この中から、①毎月発生している支払い、②定期的に発生している支払い、
③前年より増加している支払い、④似た目的で複数支払っている可能性があるもの、
を整理してください。」
【フェリーズ・コンサルからのアドバイス】
会社のコストを削減しようとすると、
「旅費を減らそう。」
「消耗品を減らそう。」
「残業を減らそう。」
と、目につきやすいところから始めてしまうことがあります。
しかし、その前に確認していただきたいのが、
「何もしなくても毎月出ていくお金」です。
・月額契約
・保守契約
・リース
・システム利用料
・外部サービス
こうした支出は、一度契約すると自動的に支払いが続くため、
日常の経営では意外に見えにくくなります。
一件一件は小さくても、会社全体では大きな金額になっている可能性があります。
だからこそ、
支出データを集める
↓
AIで定期支出を抽出する
↓
利用状況を確認する
↓
必要性を判断する
↓
不要・重複しているものを見直す
という流れを作ります。
私は、コスト削減で最初にやるべきことは、
「社員に節約を求めること」ではなく、
「会社が何にお金を払い続けているのかを社長が知ること」だと考えています。
AIを使えば、大量の支払情報を整理し、
今まで埋もれていた見直し候補を見つけることができます。
コストを削る前に、コストを見えるようにする。
そこから、本当のコスト改善が始まります。
【ご相談はこちら】
「毎月どんな固定的な支払いがあるのか、会社全体では把握できていない。」
「システムやサービスの契約が増え、重複していないか確認したい。」
「昔から続いている契約を一度棚卸ししたい。」
そのようなお悩みがありましたら、お気軽にご相談ください。
フェリーズ・コンサルでは、
会社の支払データや契約内容を整理し、AIを使って定期的な支払いや増えている支出、
重複している可能性のある契約などを見つける方法を一緒に考えます。
「何となく経費を削る」のではなく、「何にいくら払い、それは今も必要なのか」を確認する。
AIを使って会社の支出を見えるようにし、見直しを考えるためのお手伝いをいたします。
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2026年09月15日 07:26