社長の経営判断クリニック 【第3.10回】AI活用を止めないための経営の仕組み
AIを経営参謀にする ~社長の経営判断クリニック~第3部 AIを経営に定着させる
第3.10回 AI活用を止めないための経営の仕組み
AI導入で難しいのは、始めることではありません。
1年後も使われ、さらに使い方が進化している状態をつくることです。
そのためには、AI活用を社員任せにせず、経営の仕組みとして回し続ける必要があります。
【今日の経営判断】。
「AIを導入して、社員も使うようになった。」
ここまで来れば、AI導入は成功したように見えます。
しかし、半年後はどうでしょうか。
最初は便利だった使い方が、そのまま続いている。
新しいAIが登場しても、誰も試していない。
効果が出ているのか分からないまま使い続けている。
逆に、いつの間にか使われなくなった業務もある。
AIは変化の速い分野です。
一度使い方を決めて、
「これでAI導入は完了」
としてしまうと、会社のAI活用はそこで止まってしまいます。
社長が考えるべきなのは、
「AIを導入する仕組み」から「AI活用を改善し続ける仕組み」へ進めることです。
【AIならこう考える】
例えば、営業部でAIを使って提案書のたたき台を作るようになったとします。
導入当初は、
2時間掛かっていた仕事が1時間になった。
これだけでも大きな成果です。
しかし、そこで終わらせません。
3か月後に、
「本当に1時間短縮できているか。」
「提案内容の質は上がったか。」
「もっと良いAIの使い方はないか。」
を確認します。
すると、
「提案書だけでなく、商談前の顧客課題の整理にも使える。」
というアイデアが出るかもしれません。
さらに半年後には、
「過去の提案事例も活用できないか。」
という次の課題が出てくるかもしれません。
つまり、
使う → 効果を確認する → 改善する → 新しい使い方を試す
というサイクルを回すことが重要なのです。
【フェリーズ・コンサルの視点】
私は、AI活用を一過性の取り組みにしないためには、
少なくとも四つのことを定期的に確認するとよいと考えています。
① 何に使っているか
どの部署の、どの業務でAIを使っているのか。
まず現在のAI活用を見えるようにします。
② どんな効果が出ているか
時間削減。
ミス削減。
提案品質の向上。
顧客対応の迅速化。
売上や利益への貢献。
3.5回で取り上げたように、可能なものは数字で確認します。
③ 続けるか、改善するか、やめるか
すべてのAI活用が成功するとは限りません。
効果が高ければ他部署へ広げる。
効果が小さければ使い方を変える。
意味がなければやめる。
「一度導入したから続ける」必要はありません。
④ 次に何を試すか
現在AIを使っていない業務や、新しいAIの活用可能性を確認します。
この四つを繰り返すことで、AI活用は少しずつ進化していきます。
【今日からできること】
例えば3か月に一度、30分だけでも構いません。
経営会議などで、
「AI活用レビュー」
を行ってみてください。
確認するのは、次の4点です。
今、どの業務でAIを使っているか
どんな効果が出たか
続ける・改善する・やめるのどれか
次に何を試すか
例えば、
営業提案書作成
効果:月20時間削減
判断:継続・他の営業担当へ展開
会議資料要約
効果:ほとんど利用されていない
判断:原因を確認して使い方を変更
顧客問い合わせ対応
現在:未導入
判断:次の3か月で試行
この程度の簡単な管理でも十分です。
重要なのは、AI活用を「導入して終わり」にしないことです。
【AIへの質問例】
「私は〇〇業を経営しています。
当社では現在、AIを①〇〇、②〇〇、③〇〇という業務で使っています。
それぞれの効果は〇〇です。
これらを『継続する』『改善する』『他部署へ展開する』『中止を検討する』に
分類してください。
その理由も示してください。
さらに、次の3か月で新たにAI活用を試す価値がある業務を3つ提案してください。」
【フェリーズ・コンサルからのアドバイス】
AI活用を成功させるために、最初から完璧な仕組みを作る必要はありません。
一つの業務で試してみる。
効果を測る。
良ければ広げる。
うまくいかなければ改善する。
不要ならやめる。
そして、また新しい活用を試す。
私は、この繰り返しこそが重要だと考えています。
AIは今後も進化していきます。
そのため、
「どのAIを導入したか」より、「AIを使って仕事を改善し続けられる会社になったか」
の方が重要になります。
AI活用をプロジェクトとして一度だけ行うのではなく、
経営改善活動の一つとして継続的に回していく。
そうすることでAIは、一時的な流行ではなく、
会社の生産性や競争力を高め続ける経営手段になっていきます。
【ご相談はこちら】
「AIを導入したが、このまま使い続けるだけでよいのか分からない。」
「AI活用の効果を定期的に確認し、改善する仕組みを作りたい。」
「新しいAIも含めて、自社に合った活用方法を継続的に見直したい。」
そのようなお悩みがありましたら、お気軽にご相談ください。
フェリーズ・コンサルでは、
社内でAIがどのように使われているか、その効果や課題を整理し、これからも続けるもの、
改善したいもの、新しく試してみたいことなどを一緒に考えます。
AIを「導入して終わり」にするのではなく、「試してみる→振り返る→改善する」という流れを続ける。
自社に合ったAI活用を少しずつ広げていくためのお手伝いをいたします。
お問合せはこちら
2026年09月04日 05:55