社長の経営判断クリニック 【第3.5回】AI活用の効果をどう測るか
AIを経営参謀にする ~社長の経営判断クリニック~第3部 AIを経営に定着させる
第3.5回 AI活用の効果をどう測るか
AIを使う社員が増えた。それだけで「AI導入は成功した」と言えるでしょうか。
社長が見るべきなのは利用回数ではなく、AIによって会社の仕事や成果がどれだけ変わったかです。
【今日の経営判断】。
「AIを導入して半年になります。」
社長が社員に、
「AIは使っていますか。」
と聞くと、
「使っています。」
という答えが返ってくる。
では、次にこう聞いたらどうでしょう。
「AIを使って、会社にどれだけ効果が出ましたか。」
この質問になると、答えられない会社も多いのではないでしょうか。
AIでメールを作っている。
議事録をまとめている。
資料作成にも使っている。
それ自体は良いことです。
しかし経営者として本当に知りたいのは、
「それによって何が良くなったのか」です。
AI活用も経営上の取り組みである以上、
導入して終わりではなく、効果を確認する必要があります。
【AIならこう考える】
AIの効果を測るとき、まず分かりやすいのが時間です。
例えば、営業担当者10人が毎週2時間掛けて営業報告書を作成していたとします。
AIを使うことで1時間になれば、
1人あたり週1時間。
10人なら週10時間。
月4週なら、
月40時間の削減
になります。
仮に1時間あたりの人件費を3,000円として考えれば、
40時間×3,000円=12万円
相当の時間が生まれたと見ることもできます。
ただし、ここで終わってはいけません。
重要なのは、
「その40時間を何に使ったのか」
です。
営業訪問が増えた。
顧客への提案件数が増えた。
残業が減った。
社員教育の時間が増えた。
ここまで確認して初めて、AI導入の経営効果が見えてきます。
【フェリーズ・コンサルの視点】
私は、AI活用の効果を大きく三つに分けて考えると分かりやすいと思います。
① 時間が減ったか
最も測りやすい効果です。
例えば、
提案書作成 120分 → 60分
議事録作成 30分 → 10分
メール作成 20分 → 10分
というように、AI導入前後を比較します。
② 仕事の質が上がったか
AIの効果は時間短縮だけではありません。
例えば、
ミスが減った。
提案内容が充実した。
顧客への回答が速くなった。
会議で決定事項が明確になった。
といった変化です。
③ 経営成果につながったか
最終的にはここが重要です。
提案件数が増えた。
受注率が上がった。
残業時間が減った。
顧客対応件数が増えた。
売上や利益につながった。
AIを使った結果、会社の数字や仕事の成果がどう変わったのかまで確認します。
【今日からできること】
AIを使っている業務を一つ選んでください。
そして、次の5項目を書き出してみましょう。
① AI導入前の作業時間
② AI導入後の作業時間
③ 月に何回行う仕事か
④ 1か月で何時間削減できたか
⑤ 生まれた時間を何に使ったか
例えば、
提案書作成
2時間 → 1時間
月20件
なら、月20時間の削減です。
さらに、
「その20時間で顧客訪問を10件増やした。」
ところまで確認できれば、AI導入の意味がより明確になります。
最初から細かな数字をたくさん管理する必要はありません。
まず一つの業務で、導入前と導入後を比べる。
ここから始めれば十分です。
【AIへの質問例】
「私は〇〇業を経営しています。
AIを『〇〇業務』に導入しました。導入前は1回〇分掛かり、月〇回行っていました。
導入後は1回〇分になりました。担当者は〇人です。
①月間の削減時間、②年間の削減時間、③人件費を1時間〇円とした場合の金額換算、
を整理してください。
さらに、この削減時間を売上向上や顧客サービス向上につなげるための使い方を提案してください。」
【フェリーズ・コンサルからのアドバイス】
AI導入で注意したいのは、
「AIを使うこと」が目標になってしまうことです。
例えば、
「社員の80%がAIを使っています。」
という数字だけでは、本当に成果が出ているかは分かりません。
社長が知りたいのは、
「AIによって会社がどう良くなったのか」
ではないでしょうか。
そのためには、AIを何回使ったかではなく、
AIによって何時間生まれたか。
そして、
その時間からどんな価値が生まれたか。
を見ることが重要です。
さらに、効果を数字で示すことができれば、
「この業務でも使ってみよう。」
「この部署にも広げよう。」
という次の経営判断もしやすくなります。
AI活用は、感覚だけで進めるのではなく、小さく導入し、効果を測り、
効果の出た使い方を広げる。
このサイクルを作ることで、AIは単なる流行のツールではなく、
会社の生産性を高める経営手段になっていきます。
【ご相談はこちら】
「AIを導入したが、本当に効果が出ているのか分からない。」
「AIで削減できた時間を、金額や経営効果として見える化したい。」
「効果の高いAI活用を見つけ、他の業務や部署へ広げたい。」
そのようなお悩みがありましたら、お気軽にご相談ください。
フェリーズ・コンサルでは、
AIを使う前と後で仕事の時間や進め方がどう変わったかを整理し、
「実際にどんな効果があったのか」を一緒に確認します。
「AIを使っている」だけで終わらせず、「仕事がどれだけ楽になったか」
「時間がどれだけ減ったか」「仕事の質がどう変わったか」を確認する。
AI活用の効果を見ながら、次にどんな使い方を試してみるかを考えるお手伝いをいたします。
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2026年08月28日 06:01